朝来市立生野中学校へようこそ     令和6年4月

 本校は兵庫県の中央部、但馬と播磨の国境に位置し、生野銀山の麓にある伝統と文化に溢れた自然環境豊かな地にあります。かつて生野銀山は、織田、豊臣、徳川それぞれの直轄鉱山として栄え、明治元年には政府の直轄、その後皇室財産にもなりました。明治以降には鉱山の近代化が進み、銀をはじめ銅や亜鉛など多種多様な鉱物を多く産出して日本の近代化を支えてきました。その足跡は、平成29年に「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」として日本遺産に認定されています。また、白瀧幾之助、和田三造、青山熊冶の三画伯は、明治画壇へ大きな功績を残した郷土が誇る偉大な文化人です。映画俳優として有名な志村喬も生野で生まれ、多感な少年時代をここで過ごしています。

 この恵まれた自然や環境の中で、「至誠」を校訓に生徒と職員、保護者や地域が一丸となって、学業をはじめ文化、スポーツ活動等に励んでいます。町のすばらしさに気づき、郷土への誇りを胸に「生きる力」を培い、社会へはばたく子どもたちを育てて参ります。また、生野は「1小学校、1中学校」の町であり、さらにこども園や高校まで含めると、10年以上もの長きにわたり同じ仲間での集団生活となります。このような町は市内では生野以外に例がなく、これが生野ならではの強みでもあります。特に小、中学校のつながりを強化し、連続した学びを展開して参ります。

 中でも、ふるさと教育の充実には力を入れています。ふるさと教育のねらいとは、何でしょうか。それは「ふるさとの未来は自分たちが創る。たとえふるさとを離れることがあっても、ふるさとを心の拠り所として頑張る。」子どもたちを育てることではないでしょうか。ふるさとのすばらしさと共に、その現状をしっかり見つめることを通して、ふるさとの未来を「自分のこととして」考え、行動できる子どもたちを小中一貫して育てて参ります。

 学校では学校運営協議会を核として、学校・家庭・地域とがしっかりスクラムを組み、子どもたちをど真ん中に据えた教育を推進しています。ふるさと生野の未来をたくましく拓く生徒の育成をめざして、共に汗をかいていこうではありませんか。